囚われる
池波正太郎原作のドラマ『武士とその妻』を見た。
武士の家に次男として生まれ、役立たず者と蔑まれながらも、正義感や秩序を大切にして生きる主人公。
婿入りし、幸せに暮らしていたが、婿入り先を侮辱されたことで、その侮辱した人物を討つことを決心する。
侮辱されたら、面目を保つために討つ。討たれた者の子がまた討つ。
自分が討てばその子から、自分が討たれるのも覚悟の上。
討ちたいというよりも、討つことが使命というような考え方。
そもそも
人を騙したり貶めたりという
人としてどうか、ということをする者がいるから辛いことになる。
今の時代も。
このドラマをみて思ったのは
主人公以外の人生は時とともに動いていくのだけれど、自分の役割や筋を通すこと、理想、面目、けじめといったものに囚われた主人公の人生は進んでいかないと言うこと。
自分の人生が止まっている、前へ進んでいかない、
そんな風に思うときは何かに囚われているということなのだろうかと思う。