四苦八苦な日々

人生後半の日常のこと、特別なこと、あれこれ思うこと記してみたいと思います。

今更ながら

『あの日』を読んだ。


著者が話題になったのが2014年頃。
STAP細胞。


割烹着姿が映されたり
アクセサリーがどこのものだと特定されたり
研究以外でも注目された。


それから、あれよあれよという間に
あのようなことになってしまった。



本の発売当時は特に読んでみたい と言う気持ちにはならなかった。


が、
寂聴さんが亡くなったとき
対談されたことのあるこの著者のことが蒸し返され(笑)、
今更ながら、読んでみようか と思った。



図書館はこういうときにとても便利で
今は書店に並んでいないような本でも
蔵書にあれば、すぐに読むことができる。
この本は何冊か複本があったので、
当時かなり予約がかかったのだろうと思う。



書かれていた研究の日々は
とても楽しそうで
周りにも恵まれていて。
ご自身の優秀さあってのことだろうけれど。


STAP細胞に関わった方々が
実名で出てくるところに
リアリティがある。


ところどころ ん? と思うところはあるけれど
そういえば当時の報道、こんな感じだったな と思い出したり
これってこういう裏があったのか と思ってみたり。


手のひら返しをされ
ハシゴを外され
八方塞がりになり
それっておかしいんじゃ と思うことを飲み込む度に
事態が悪化していくのが悲しい。


ただ
事実はひとつだけれど
真実はいくつもある
というから


本に書かれていることは
著者から見た真実であり、


他の方から見ると
又、違う真実があるのだろうと思う。



研究が好きだという気持ちに嘘がないのなら
研究の世界に
おそらく二度と戻れない絶望感は
どれほどだっただろう。


そして本人が抱く後悔の念。
あの時・・・
という気持ちは
事の大小はあれど
おそらく誰もが経験することで
苦しくなる。


事実はわからないし
書かれていたことや報道されていたことの
真偽もわからないが、


良くも悪くも注目されてしまい
センセーショナルに報じられてしまったことで
この方や周りの方々の人生が
思わぬ方向へいってしまったのは間違いない。